耐震診断

2011年(平成23年)3月11日(金)に突然に襲ってきた東日本大震災は、今までの地震に対する概念を一変させました。これまで以上の地震・津波に対しての備え、耐震・減災対策が必要となっています。
1981年に施行された新しい耐震基準を設けた新耐震法を基に設計された建築物は、阪神大震災・東日本大震災において避難する間もなく建築物が崩れ落ちたという事例は報告されていません。
もちろん、新耐震法は、基準に基づき設計された建築物が100%安全であるということを保障するものではありませんが、防災・減災のための事前の備えがいかに重要かを表しているものといえます。


耐震診断の基準

耐震とは建築物等の強度や粘り強さを向上させることで被害を防ぐことをさします。 通常、指標値をIs値(構造耐震指標)で表します。
このIs値が0.6以上であれば建築物の倒壊、又は崩壊する危険性が低いといわれています。
耐震診断は第1次から第3次までの3種の診断レベルがあり、建築物のの構造、耐震の目的にに応じて、レベルを選択します。


Is値が0.6以上 倒壊、又は崩壊する危険性が低い
Is値が0.3以上 0.6未満 倒壊、又は崩壊する危険性がある
Is値が0.3未満 倒壊、又は崩壊する危険性が高い

診断内容、調査項目

既存図面との整合性の確認
設計図書と現建物の整合性を調査し、診断が必要かどうか、必要な場合は適切な診断方法を判断します。
不動沈下の測定
地耐力の不足・地盤の不均一性・偏荷重・基礎形式の違いなどによって生じる不同沈下を測定します。
コンクリート強度の確認(コア抜き調査)
コンクリートの一部をコア抜きで採取しコアの圧縮強度、弾性係数などを調査確認します。
中性化の検査
鉄筋コンクリートの劣化を調査確認します。
コンクリートの主成分であるセメントの中性化は外部からの炭酸ガスの侵入によって鋼材の耐腐食性が低下させます。
鉄筋探査
コンクリート構造物の鉄筋部分を調査し、鉄筋の直径や鉄筋までの距離を測定し、耐震補強による切断事故等を防ぐ検査です。
こんな場合は是非お早目に耐震診断を!!
1981年(昭和56年)以前に建てられた建築物。
地盤が弱いとされいる地域に建てられている。
床の傾きが気になる。
梁と柱の接合部に腐食等の劣化がみられる。
壁にヒビがあったり、コンクリート等が一部剥がれている。
建物の増築が頻繁に行われている。

施工事例

鉄骨ビル新築、内装・外装工事、防水工事など、弊社が手がけた各種施工事例をご紹介します。